毎年ヨーロッパの有力な歌手が登場し、ここで優勝なり目立った活躍を示した歌手がヨーロッパ、さらには世界中で大ヒットする歌手として躍り出ることもしばしば。かつては1970年代のダンスブームの火付け役になったアバや1990年代のポップシーンを彩ったセリーヌ・ディオン(注:カナダ・ケベック州出身だが、フランス語をしゃべれることを利用してスイス代表で主演している経緯がある)などがここで活躍して有名になりましたね。
そのユーロビジョン・ソング・コンテストで一風変わったアーティストが2位になり、大きな話題になりました。
そのアーティスト名は「ブラン村のおばあちゃんたち」(共同通信では「ブラボノ村のおばあさんたち」)といい、何とメンバー8人のうち5人が70代のおばあちゃん(最高齢は86歳だったものの、今回のコンテストには不参加。なお最低齢は43歳)。そのおばあちゃん達が朗々と民族楽器とポップスを融合させた曲を歌いきったのだけでもすごいのに、2位にまで躍り出てしまったのだから恐れ入ります。
このおばあちゃん達は、5/26の決勝を機にロシア国内で大評判となり、6月には赤の広場でのお披露目もあるのだそうで。海外依頼も来て世界から引っ張りだこになったものの、世界を回るのはしばらく待たせてほしいとのこと。その理由がまた粋で、「ジャガイモの害虫駆除とかの自宅の畑仕事が落ち着いたら」だって。泣かせるねぇ。
このおばあちゃん達は、ロシア連邦内にあるウドムルト共和国出身。今回決勝で歌った♪Party for Everybody(みんなのためのパーティー)は地元の言葉であるウドムルト語と英語の混ざったもので、村に帰って来た息子を大勢で迎え、楽しい時間を過ごす喜びを歌ったもの。
それ以外にも、このおばあちゃん達は、♪イエスタデイや♪レット・イット・ビーといったビートルズのカバー、♪スモーク・オン・ザ・ウオーターといったディープパープルのカバーも歌ってたのだそうで。恐れ入るを通り越して、もうあんた達すごいわ(爆)。
恐らく日本でもCDが発売され、来日公演等々で引っ張りだこになるだろうおばあちゃん達、どうか身体には気を付けて活動を続けて下さい。

