Jリーグカップとも称されるYBC(ヤマザキビスケット)ルヴァンカップ(以下ルヴァンカップ)。こちら、ヤマザキナビスコカップ時代(Jリーグ創設の1年前になる1992年)から続く伝統あるカップ戦で、天皇杯と並ぶ二大カップではあるのですが、基本的にJ1チームのみの参加になっています(後述)。
ルヴァンカップは、最初ACL(アジアチャンピオンズリーグ)に参加するチーム(最大4チーム)を除いたチームで行うグループステージと呼ばれるホーム&アウェイのリーグ戦方式で行い、グループは大きく4つに分けられます。そこから上位2チーム計8チームが争うプレーオフステージをホーム&アウェイ方式で開催します。ここで勝ち抜いた4チームが、ACLに参加しているチーム(最大4チーム)も参加するプライムステージとなり、ホーム&アウェイのトーナメント方式で戦います。ただし決勝は中立地での一発勝負になります。
なお、ACL参加枠は流動的なので、状況によってはグループリーグ→プレーオフステージの枠が増えることもあります。
そして参加資格ですが、幾度となく資格が変わり、J1しかなかった頃は、Jリーグ準会員(今日の百年構想クラブ)も参加することがありました。J2・J3とすそ野が広がってからは、J2チーム参加することもありました。当初はJ2全チーム参加でしたが、一旦J1のみになった後、現在はJ2に降格となった2チームのみ参加というふうになりました(先述のACL参加の関係で、2チームとも参加しない、1チームのみとなることもある)。かなり複雑なので、私もよくわかっていません(ギャハ)。
そんなルヴァンカップの参加資格がまた大きく変わるらしいのです。今回は開催方式も変わる大変革になるようです。
まず参加対象ですが、Jリーグ(J1・J2・J3)に所属する全チームが対象になり、3回戦まではトーナメント方式での一発勝負になるようです。ここでACL参加チームは3回戦までは免除となります。ベスト16が出揃った時点で、ホーム&アウェイの対戦形式になり、決勝で再び一発勝負となります。全てトーナメント方式になるので、わかりやすいと言えばわかりやすいですね。
今回の形式になることで、J2・J3チームのある地域や大会全体の活性化が図れるとしている一方、J1の旨味が少なくなる(グループステージのホーム3試合の消滅やスポンサー露出機会の減少)ということで、J1チームを中心に反対意見も出ています。
でもね、一番かわいそうなのはJ2だと思うの。年間42試合+天皇杯というところにルヴァンカップまで絡んでくる。確かヴァンフォーレ甲府がその憂き目にあって、2018年に60試合近く年間で戦っているはず。興行収入は増えても選手の疲弊は避けられず、ある意味罰ゲームだと思うんですよね。J1昇格への阻害要素になりかねないので、天皇杯対策で手一杯なチームは、カネ目当てで賛成しないでほしいと思います。選手と将来のことを優先して考えましょうや・・・。
J3でも来年20チームになると、年間38試合になります。そこに天皇杯が絡んでくるのですけど、J3は予選(代表選出戦)から戦わないといけない。1試合のみのところから数試合やらないといけないところまで様々なので、チームの有利不利が大きくなるんですよね・・・。もちろん罰ゲーム的要素もJ2ほどではないけれどもあるので、個人的にはJ3参加も反対です。来年以降は、もしかするとアマチュアリーグへの降格制度が発動する可能性もあるので、一層リーグ戦に集中したいチームがいてもおかしくないはずです。
なので、ルヴァンカップはJ1だけでやって下さいませ・・・と思っております。そういう余裕のある日程で組んでるんでしょうと。もっと言えば、ヤマザキビスケットがJリーグのタイトルを担ってくれた方がいい。ルヴァンカップを止めて、リーグ戦に厚みを持たせましょうや。カップ戦は天皇杯に任せればいいというふうに思います。リーグ戦の間に挟まれるだけでもわかりにくいのに・・・。