そもそも駅西というのはどういうところなのか?実際のところ、名古屋市民でもあまり知らないことが多い場所でもあります。
駅西というのは、名古屋駅の西口(太閤通口)のある当たりを指す通称で、今回行われた「TSUBAKIフェスタ」を主催した椿地区というのは、北は笹島交差点に至る県道から南は地下鉄亀島駅まで、東は名駅の太閤通り口から西は椿神社までのエリアを指します。
このあたりは古くからある町で、戦前は大規模な住宅地でもありました(現在でもその名残で若干残っている)。戦後区画整理が進んで大きなビル街になっていった駅東である桜通口に対し、地権者が多く雑居ビルの多い雑多な街並みに変化していきました。そのため、風俗街や飲食街が入り混じった町になり、私の母親くらいの世代は、「駅西には行くな」とくぎを刺されたほどだそうで。
しかしながら、生活倉庫の開業をきっかけに、徐々に若年層へのアピールを遂げる街並みになっていくことになり、1995年頃にオープンしたアニメイト名古屋を皮切りに、サブカルチャーの町として大須に並ぶ一大拠点となりました。かつての暗いというイメージも先述の若者向けの店の進出と生活倉庫に変わってテナントに入ったビックカメラの進出によって大きく変わったとも言えます。
それでも、地域の衰退は免れることはできず、桜通口や大須が一大拠点として栄えているのに対し、駅西は空き店舗が目立つようになってきています。また古い建物が多いのも空き店舗が増えている一因だと思っています。
そこで、若者達のパワーを地域活性に生かせないかと企画されたのが「TSUBAKIフェスタ」というわけです。

撮影をしたこの日は土曜日とあって非常に天気がよかったのですが、お目当てのライブがあった日曜日は大雨。本来なら雨天中止とするところをテントを張ってやってくれました。彼らの本気を感じましたね。
なお、この2日間には、代々木アニメーション学院・KTC中央高等学院・名古屋デジタル工科専門学校(11/10のみ)の3校が学園祭を開いて、この祭りを盛り上げていました。

椿地区が相当力を入れているということもあって、同地区にある店舗や専門学校だけでなく、地域外のスポンサーも多く付いています。
今回は椿地区のある中村区と名古屋市が後援になっています。
先述の通り、日曜日は雨が降ったため、テントを張ったせいかスケジュールが大幅に遅れておりました。
この中にあるRayのライブも13:20となっていたのが15分遅れになって進行しておりました。
そのRayのライブも新曲である♪楽園PROJECTのみ。元々そういう形成だったのか雨で急きょ変更したのか詳細は不明ですが、シングルカットされている曲が2曲しかないから仕方ないのか・・・。
でも、思った以上にかわいくて歌も上手かったんじゃなかろうかと。
ちなみに、今回のイベントの進行は川道良明さん。恐らくエヴァ好きで指名されたんでしょうねぇ。朝も番組やってるのに大変よのぉ・・・。
ここでのイベントは、駅西をメインに活躍するローカルアイドルdela(デラ)や大須をメインに活躍するローカルアイドルOS☆U(オーエス☆ユー)、インターネットで話題になったグループだんちゅ隊などサブカル系の集大成と言ってもいいでしょう。

イラストに描かれているのは、名古屋駅太閤通口まちづくり委員会のマスコットキャラである椿ちゃん。
今回の祭りは、町を盛り上げようという情熱は非常に感じられましたね。ただ、会場が狭いので、もっと広範囲に広げられるようしてほしいし、16時終了は寂しすぎる。できれば17時まで開いてもっと多くのイベントをやってほしいですね。
あとは地域の店が出店を開いてもよかったんじゃないかと。キッチンカー2台では辛い。広範囲に広げた場合、その問題はさらに深刻になるんじゃないかと思います。
いずれにせよ、こういった地域活性化の祭りはどんどんやってほしいですし、ネットを通じて広げるといった対策もいいことだと思うので、もっとやってほしいですね。



